認知症で最も多くみられるのは物忘れです。記憶力は3つの要素で構成されており、自分の記憶障害がどの段階で起きているかか確認する必要があります。
今日は記憶力についての詳しい内容をお伝えします。


目次
①記憶力の種類
・記憶力の3つの要素
・記憶障害の出方

②記憶力の正しいトレーニング
・日常で出来るトレーニング方法


①記憶力の種類
・記憶力の3つの要素とは
記憶力とは覚えることだけではありません。細かく分けると、記銘力(情報を受け取る)、保持力(情報を覚える)、想起(思い出す)の3つに分類されます。

記憶されるまでの流れは、見た情報や聞いた情報などを受け取り(記銘力)、覚えて(保持力)、必要な時に思い出す(想起)サイクルとなっています。どの段階でも機能低下があれば記憶障害となります。



・それぞれの障害の出方
①記銘力の段階で機能低下があると、情報を受け取り頭に入れることが出来なくなります。アルツハイマー型認知症はこの記銘力の部分の記憶障害を起こします。情報や体験したことが頭に入らなくなるので、「体験したことを全部」覚えていません。歳による物忘れと記銘力低下の症状の例を挙げてみます。朝食を食べた後に「朝食は何食べた?」と尋ねると、歳による物忘れは「なんだっけ。確かパンだったような」と食べた事は覚えています。記銘力障害の場合は「まだ朝食食べていない。早く準備して。」と、食べたこと自体を覚えていません。

②保持力の段階で機能低下があると、数分から数時間は覚えていられるが時間が経つと忘れてしまいます。日常生活の場面では、友人と5時間後に会う約束を交わしたが忘れてすっぽかしてしまったなどがあります。

③想起の段階で機能低下があると、記憶を保持できているのに言いたい事が出なくなり、「あれ」「それ」が増えてしまいます。年齢と共に衰えやすいのはこの想起になります。


どの段階で記憶力が低下しているかで必要な対策が変わってきます。多くの方に関係のあるステップ3の「想起」についての解決方法をご紹介します。
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年齢と共に「あれ」「それ」が増えて言葉がスムーズに出なくなってきた方を例にお話しします。
「あれ」「それ」と言葉が出ないというのは「覚えているけど思い出せない」状態です。その為、記銘と保持は正常に働いています。この状態で「物忘れが増えてきたから改善のため脳トレをやろう!」とテキストを買って、計算問題、間違い探し、迷路などを頑張って続けたとしても、改善には繋がりません。思い出す能力が低下しているので思い出す練習や訓練をしなくてはいけません。



対策として脳トレテキストをお持ちの方は、「クロスワードパズル」や「漢字の問題」など言語的で思い出す効果のある内容の問題を優先的に解く事が必要です。テキストで注意しなくてはいけないことは、「その問題・課題がどの認知機能に効果があるか」を把握して取り組むことです。もし脳トレテキストを購入するとしたら、「この問題はここの機能を高める課題です」とわかりやすく記載されているものを選ぶと良いでしょう。



もっと効果的に「あれ」「それ」を改善したい場合は1日の終わりに日記をつける事が効果的です。「今日何をしたのか」を思い出して書き出すことで想起の段階の記憶力が高める事が出来ます。80-804736_-clipart




しかし、日記をつけることは向き不向きがあると思います。苦手な方向けにすごくシンプルなトレーニング方法をお伝えします。それは「目に入った物の名前を口に出す」だけです。



例えば家の中を見渡して頂き、目に付くもの「時計、ポット、冷蔵庫、テーブル…」など言葉に出していきます。また散歩をしている時も小声でいいので目に入った物の名前「紫陽花、信号機、ミキサー車…」など、どんどん言葉にしていきます。

想起という能力は前頭葉と呼ばれる場所を使用します。前頭葉は頭に入っている情報を言語化して外に出す役割をしているので、見た情報を言語化する事がトレーニングになります。なるべく、見たものを瞬時に言葉にすることを心がけて見ましょう。
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この様に自分の記憶力がどの段階で衰えているのか、正常なのか低下しているのかを正しく判断出来ないと、脳トレをして予防に取り組んでも効果が得られず、無駄な時間を過ごしてしまいます。より効率よく記憶力を高めるためにまずは自分の現状を確認してから取り組んでみましょう。




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