認知症の最大の原因はアルツハイマー病による認知症です。認知症の5−6割を占めています。その他に脳血管性認知症(脳梗塞などの脳の病気で発症する認知症)、レビー小体型認知症(レビー小体と言う異物が脳に溜まって起こる)、前頭側頭型認知症(若年生認知症とも言う)があり、一度発症すると治ることができない病気です。


その他に認知症状を起こす病気があり、アルツハイマー型認知症と間違われるケースがあります。原因の病気が根治すれば認知症状も消えるケースは、治せる認知症と言われています。


どのような病気で認知症が出てしまうのか紹介します。

①正常圧水頭症(せいじょうあつすいとうしょう)
頭蓋骨の中の脳はお豆の様にお水に守られています。脳脊髄液と呼ばれる脳を保護する液体が脳を守っているのですが、正常圧水頭症は液体が溜ま離すぎて脳を圧迫して認知症状が出る病気です。
三大兆候として認知症状尿失禁歩行障害も特徴です。手術で溜まった脳脊髄液を外に出す事で脳の圧迫を認知症状も治ります。
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②慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)
頭部外傷(頭を強くぶつけた)後に脳を保護する膜の隙間に出血が溜まって脳を圧迫することで認知症状が出ます。頭部外傷後ゆっくり脳内に血が溜まって発症する為、2週間から1ヶ月後に症状が出ます。例えば酔っ払って転倒して頭を強打して、受診しても異常なしと言われたが2週間以降に認知症状が出るケースが多いです。治療法は手術で脳内に溜まった血腫を取り除くことで認知症状も治ります。
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③甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンは新陳代謝を高める作用や活動性を高める役目があります。ホルモンバランスの崩れで、何事も無気力で意欲がなくなってしまうことや記憶障害が引き起こされます。不足した甲状腺ホルモンを補う甲状腺ホルモン薬を服用することで症状が治ります
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このように認知症状を引き起こす病気は多数ある為、進行性の治らない認知症なのか、治療次第で治る認知症なのかを早期から診察してもらうことが必要になります。多くの認知症は生活に支障が出ていない程度なので「歳だから物忘れが出てきた」と深刻に考えず発見が遅れてしまい、気付いた時には進行してしまうケースが多くあります。認知症の予防は認知症の知識を身につけることも大切になります。次回は早期発見に大切な軽度認知症「MCI」について記載いたします。




 
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