日本は世界一の長寿国となり、2025年には65歳以上の高齢者が3,657万人となり全人口の4人に1人が高齢者となります。 また認知症高齢者数も2025年に約730万人に上り、5人に1人が発症する見込みとされています。
認知症発症前にはMCI(軽度認知障害)と言う前兆があり、その時に早期発見早期対策が出来ると健常の状態に回復します。今日は認知症予防に欠かせないMCIについてお話しします。

目次
1.MCIとは
2.MCIの特徴
3.MCIの現状
4.予防対策
1.MCI(軽度認知障害)とは
定義:
①記憶障害の訴えが本人または家族から認められている。
②客観的に「記憶障害」「見当識障害」「遂行機能障害」「注意障害」「言語障害」などに1つ以上の機能障害が認められる。
③日常生活は自立している。
④認知症とは言えない
上記の状態をMCIと言います。
認知症予備軍とされる時期を軽度認知障害(MCI)と呼びます。発症の20年前から進行が始まっていると言うデータがあり、緩やかに進む為、「最近物忘れが増えた」や「気分が乗らない、やる気がしない」などの異変はありますが生活に支障が出ない程度のため、その時は「年相応かしら」と軽視されてしまうことがあります。
しかし、10年前の自分と比べてみて明らかに物忘れが増えたり日常生活は遅れているが外出意欲が減ったり、ミスが増えている場合は進行している可能性があります。
2.MCIの特徴
軽度認知障害は日常生活でどのように現れるのか特徴を挙げます。
①物忘れが増えた。
②気持ちが乗らない。元気や意欲が出なくなった
③仕事や家事の効率が悪くなった
④付き合いが狭くなった
⑤普段と違うことが苦手になった。
⑥「あれ、それ」と言葉が出辛くなった。
など、目立った症状が出るわけではなく、日常生活に支障が出ることがないので気付くことが困難です。
3.MCIの現状
MCIは65歳以上のシニアの約400万人が予備軍とされています。しかし、定義上認知症とは言えず、健常と認知症の間と位置付けられています。
軽度認知障害の状態で特に対策や予防をせずにいると400万人の内12%(約40万人)が1年以内に認知症発症に進むと言うデータが出ています。また4年間対策を取らないと50%が認知症を発症すると言われています。
また、早期予防に努めることで14〜44%は健常に戻るとのデータもあるので、早期発見、早期対応が求められています。しかし、残念なことに歳のせいと軽視されてしまう事が多い為、日常生活に支障をきたしたり、家族が受診を進める時には中等度まで進行していることが多くみられます。

4.MCIの予防方法
早期に予防に取り組むにあたりどの様なことをすればいいかがご紹介します。
WHO(世界保健機関)が唯一認知症予防に高い予防効果があると発表した項目が「身体活動・運動」「食事」です。また、生活習慣病の改善(糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満、喫煙)が認知症予防に効果が高く、運動療法や食事療法が大切だと発表しています。
食事に関しては「野菜や果物、穀物や玄米などの全粒穀類、豆類、ナッツ類を十分に食べて、野菜と果物は1日に400g以上食べること。1日2000kcl摂取を基準とし、単純糖質5%未満、脂肪摂取30%未満、食塩の摂取5g未満が理想的であると推奨しています。
運動に関して65歳以上の方は週に合計150分以上の中等度の負荷量の有酸素運動をするか、週に合計75分以上の負荷の強い活発な運動が推奨されています。中等度の負荷量の運動とは軽く息が弾む、汗ばむ程の運動であり、普通のウォーキングではなく早歩きをしたり、エレベーターに乗らず階段を使用するなどの対応が大切です。
また、計算問題や間違え探しなどの脳トレとサプリメント摂取による予防効果は立証されず推奨されていません。
細かな食事摂取の数字や運動の時間などが報告されていますが、一番大事なのは自分自身に合ったバランスの良い食事と適度な運動習慣です。WHOが推奨した数字の通りの食事をする必要はありません。それよりも、生活習慣病を無くすことが大切で、間食をやめる、タバコを止める、脂っこいものを止める、毎日ウォーキングをするなど意識さえあれば明日からでも出来る事です。
難しく考えず、自分の生活を見直して、「ここは変えてみよう」とすることが確実に認知症予防の1歩になります。
65歳以上の認知症の発症は5人に1人の割合と高いため、他人事ではなく早めの正しい予防が将来を左右することがわかります。「事が起きてから」では無く今からでも出来ることをコツコツ始めることが大切です。

認知症発症前にはMCI(軽度認知障害)と言う前兆があり、その時に早期発見早期対策が出来ると健常の状態に回復します。今日は認知症予防に欠かせないMCIについてお話しします。

目次
1.MCIとは
2.MCIの特徴
3.MCIの現状
4.予防対策
1.MCI(軽度認知障害)とは
定義:
①記憶障害の訴えが本人または家族から認められている。
②客観的に「記憶障害」「見当識障害」「遂行機能障害」「注意障害」「言語障害」などに1つ以上の機能障害が認められる。
③日常生活は自立している。
④認知症とは言えない
上記の状態をMCIと言います。
認知症予備軍とされる時期を軽度認知障害(MCI)と呼びます。発症の20年前から進行が始まっていると言うデータがあり、緩やかに進む為、「最近物忘れが増えた」や「気分が乗らない、やる気がしない」などの異変はありますが生活に支障が出ない程度のため、その時は「年相応かしら」と軽視されてしまうことがあります。
しかし、10年前の自分と比べてみて明らかに物忘れが増えたり日常生活は遅れているが外出意欲が減ったり、ミスが増えている場合は進行している可能性があります。
2.MCIの特徴
軽度認知障害は日常生活でどのように現れるのか特徴を挙げます。
①物忘れが増えた。
②気持ちが乗らない。元気や意欲が出なくなった
③仕事や家事の効率が悪くなった
④付き合いが狭くなった
⑤普段と違うことが苦手になった。
⑥「あれ、それ」と言葉が出辛くなった。
など、目立った症状が出るわけではなく、日常生活に支障が出ることがないので気付くことが困難です。
3.MCIの現状
MCIは65歳以上のシニアの約400万人が予備軍とされています。しかし、定義上認知症とは言えず、健常と認知症の間と位置付けられています。
軽度認知障害の状態で特に対策や予防をせずにいると400万人の内12%(約40万人)が1年以内に認知症発症に進むと言うデータが出ています。また4年間対策を取らないと50%が認知症を発症すると言われています。
また、早期予防に努めることで14〜44%は健常に戻るとのデータもあるので、早期発見、早期対応が求められています。しかし、残念なことに歳のせいと軽視されてしまう事が多い為、日常生活に支障をきたしたり、家族が受診を進める時には中等度まで進行していることが多くみられます。

4.MCIの予防方法
早期に予防に取り組むにあたりどの様なことをすればいいかがご紹介します。
WHO(世界保健機関)が唯一認知症予防に高い予防効果があると発表した項目が「身体活動・運動」「食事」です。また、生活習慣病の改善(糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満、喫煙)が認知症予防に効果が高く、運動療法や食事療法が大切だと発表しています。
食事に関しては「野菜や果物、穀物や玄米などの全粒穀類、豆類、ナッツ類を十分に食べて、野菜と果物は1日に400g以上食べること。1日2000kcl摂取を基準とし、単純糖質5%未満、脂肪摂取30%未満、食塩の摂取5g未満が理想的であると推奨しています。
運動に関して65歳以上の方は週に合計150分以上の中等度の負荷量の有酸素運動をするか、週に合計75分以上の負荷の強い活発な運動が推奨されています。中等度の負荷量の運動とは軽く息が弾む、汗ばむ程の運動であり、普通のウォーキングではなく早歩きをしたり、エレベーターに乗らず階段を使用するなどの対応が大切です。
また、計算問題や間違え探しなどの脳トレとサプリメント摂取による予防効果は立証されず推奨されていません。
細かな食事摂取の数字や運動の時間などが報告されていますが、一番大事なのは自分自身に合ったバランスの良い食事と適度な運動習慣です。WHOが推奨した数字の通りの食事をする必要はありません。それよりも、生活習慣病を無くすことが大切で、間食をやめる、タバコを止める、脂っこいものを止める、毎日ウォーキングをするなど意識さえあれば明日からでも出来る事です。
難しく考えず、自分の生活を見直して、「ここは変えてみよう」とすることが確実に認知症予防の1歩になります。
65歳以上の認知症の発症は5人に1人の割合と高いため、他人事ではなく早めの正しい予防が将来を左右することがわかります。「事が起きてから」では無く今からでも出来ることをコツコツ始めることが大切です。

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