アルツハイマー型認知症は誰にでも起こる病気です。研究データでは発症の20年前から進行が始まってると言われています。しかし、とても緩やかに進行するため、生活に支障が出て病院に受診した時には中等度まで進行しているケースが75％もあります。





 認知症状が出始めた事にすぐに気付いて、未然に予防対策をする事で、健常の状態に14〜44％は回復すると言われています。


多くの人が「認知症＝物忘れ」と関連付けていますが、認知機能は記憶力の低下だけではなく、「思考力」「理解・判断力」「計算力」「学習能力」「言語能力」と多くの機能のことを指します。
そのため、認知症の発症の基準を記憶力の低下だけで考えてしまうと発見が遅れてしまいます。


認知機能の低下による兆候のサインをお伝えするので自分の生活に兆候が出ていないか見直してみてください。

①物忘れ（記憶低下）
友達との約束を忘れてしまった。財布をなくした。家の鍵を閉め忘れた。

②興味関心(学習能力低下)
長く続けていた趣味や活動が面倒臭くてやめた。人の話やニュースなどに興味が湧かなくなった。

③ 家庭生活(学習能力低下・計算力低下)
会計時の計算が衰えた。食事の献立を考えるのが苦手になった。生活がワンパターン化してきた。

④人格(思考力低下、理解力低下)
ちょっとしたことで怒りっぽくなった。落ち着きがなくなった。

⑤会話(言語能力低下)
言いたい言葉が出なくなった。会話の流れについて行けなくなった。


など日常生活を送る上では支障はないが、以前よりも衰えたことや変わったことが増えてきたら認知症の始まりのサインとして気づかなくてはなりません。


また身だしなみを気にしなくなり、洗顔や手洗いや歯磨きをしなくなった。同じ服を着たり髪型を整えなくなったなど、周囲の目を気にしなくなることも兆候の一つである。


認知機能の低下は目立たないため見落としがちですが、少しでも心当たりがある場合は、まずは医療機関に受診をして詳しく診てもらうことが重要です。認知症は進行を遅らせることしか対処法がないため、自分も発症する可能性があることを自覚して予防活動に取り組むことが大切です。