アルツハイマー型認知症が徐々に進行してくるとさらに生活を困難にする症状が出て来ます。
その中で失行と失認と失語は周りの家族からしたら「なんでそんなことが出来ないの!?」と思われる症状が出るため一つずつ解説をしていきます。
目次
1.失行について
①定義
②日常での困難
2.失認について
①定義
②日常での困難
3.失語について
①定義
②日常での困難
1.失行
①定義
「運動障害がなく、指示の理解があるにも関わらず日常生活のいつも行っている行動が出来なくなること」 です。
失行は高次脳機能障害として脳の病気やダメージが加わることで症状が現れます。大脳の左頭頂葉縁上回、上頭頂葉小葉、角回、中前頭回と呼ばれる部分の損傷で出現します。
②症状
アルツハイマー型認知症の方は日常生活を送る上で当たり前の様に行っていた、食事や着替え、歯磨きなど物や道具を使って行う動作が出来なくなってしまいます。
食事の時間を例に挙げると、ご飯が並べられてお箸を渡されても箸で食事を取ることが出来なくなります。お箸=ご飯を食べる道具と言う考えが出来なくなります。
歯磨きの場面では歯ブラシを渡されても髪の毛をとかしてしまったり、日常生活の多くに介護が必要になります。
また、洋服を着る際にズボンは足、シャツは腕を通す考えが出来なくなり、上下を間違えてしまうこともあります。
この様に日常の物、道具を使用した動作に困難を生じるのが失行です。
2.失認
①定義
「見る、聞く、触れるなどの情報が認知出来ないことや顔や風景など立体的な情報を認知できなくなる」ことを言います。左の大脳皮質の角回と呼ばれる部分の損傷で出現します。
②日常での困難
見る情報が認知出来ない例を挙げると、視覚に異常がないにも関わらず、目の前にハサミが置いてあっても、それが何かわからなくなります。しかし手にとって形や感触の情報があるとハサミと認識できます。
また、人の顔の特徴がわからなくなり、街中で友人に声をかけられても、顔の特徴や声の情報では誰だかわからなくなってしまいます。その為、友人関係が崩れてしまうなどの支障をきたします。
3.失語
①定義
失語とは会話や文字でコミュニケーションをとることや読む、描く、話、理解することが困難になることを言います。
言葉をうまく発するのが難しくなる失語(伝導失語)と、言葉を聞き取るのが難しくなる失語(ウェルニッケ失語)があります。会話が辿々しく、言いたいことが出づらいことや会話の内容が理解できず話についていけなくなるなどの支障が出ます。
②日常での困難
言葉が出づらくなる場合は「あれ、それ」と会話が途切れてしまいます。多くの場合は思い出せず諦めてしまい、思い出そうとする能力も衰えてきてしまいます。
言葉が理解できなくなると大事な約束事など家族が言葉や字で伝えたつもりでも、本人は理解できておらず、わかったふりをしてしまう場面もよくみられます。記憶力の低下も伴っていることが多い為、思い出すことが出来なくなります。言葉によるコミュニケーションよりジェスチャーなどの非言語コミュニケーションの方が比較的伝わりやすいです。
以上の様に当たり前に行っていた日常生活や会話ができなくなることは本人が一番ショックを受けます。周りの介護者は「何でこんな事が出来ないの」と怒ってしまうと、どんどん自信がなくなりうつ状態になり周辺症状(2次的に起こる症状)が出てしまい余計に生活に支障が出てしまいます。
必ずしも全ての日常生活動作が出来なくなるのではないため、現状何が出来て、何に介護を要するのか確認が必要になります。そして本人は本当に出来なくなって困っている心境であることを周囲の人が察して心理的にもサポートをする事が大切になります。

その中で失行と失認と失語は周りの家族からしたら「なんでそんなことが出来ないの!?」と思われる症状が出るため一つずつ解説をしていきます。
目次
1.失行について
①定義
②日常での困難
2.失認について
①定義
②日常での困難
3.失語について
①定義
②日常での困難
1.失行
①定義
「運動障害がなく、指示の理解があるにも関わらず日常生活のいつも行っている行動が出来なくなること」 です。
失行は高次脳機能障害として脳の病気やダメージが加わることで症状が現れます。大脳の左頭頂葉縁上回、上頭頂葉小葉、角回、中前頭回と呼ばれる部分の損傷で出現します。
②症状
アルツハイマー型認知症の方は日常生活を送る上で当たり前の様に行っていた、食事や着替え、歯磨きなど物や道具を使って行う動作が出来なくなってしまいます。
食事の時間を例に挙げると、ご飯が並べられてお箸を渡されても箸で食事を取ることが出来なくなります。お箸=ご飯を食べる道具と言う考えが出来なくなります。
歯磨きの場面では歯ブラシを渡されても髪の毛をとかしてしまったり、日常生活の多くに介護が必要になります。
また、洋服を着る際にズボンは足、シャツは腕を通す考えが出来なくなり、上下を間違えてしまうこともあります。

この様に日常の物、道具を使用した動作に困難を生じるのが失行です。
2.失認
①定義
「見る、聞く、触れるなどの情報が認知出来ないことや顔や風景など立体的な情報を認知できなくなる」ことを言います。左の大脳皮質の角回と呼ばれる部分の損傷で出現します。
②日常での困難
見る情報が認知出来ない例を挙げると、視覚に異常がないにも関わらず、目の前にハサミが置いてあっても、それが何かわからなくなります。しかし手にとって形や感触の情報があるとハサミと認識できます。
また、人の顔の特徴がわからなくなり、街中で友人に声をかけられても、顔の特徴や声の情報では誰だかわからなくなってしまいます。その為、友人関係が崩れてしまうなどの支障をきたします。
3.失語
①定義
失語とは会話や文字でコミュニケーションをとることや読む、描く、話、理解することが困難になることを言います。
言葉をうまく発するのが難しくなる失語(伝導失語)と、言葉を聞き取るのが難しくなる失語(ウェルニッケ失語)があります。会話が辿々しく、言いたいことが出づらいことや会話の内容が理解できず話についていけなくなるなどの支障が出ます。

②日常での困難
言葉が出づらくなる場合は「あれ、それ」と会話が途切れてしまいます。多くの場合は思い出せず諦めてしまい、思い出そうとする能力も衰えてきてしまいます。
言葉が理解できなくなると大事な約束事など家族が言葉や字で伝えたつもりでも、本人は理解できておらず、わかったふりをしてしまう場面もよくみられます。記憶力の低下も伴っていることが多い為、思い出すことが出来なくなります。言葉によるコミュニケーションよりジェスチャーなどの非言語コミュニケーションの方が比較的伝わりやすいです。
以上の様に当たり前に行っていた日常生活や会話ができなくなることは本人が一番ショックを受けます。周りの介護者は「何でこんな事が出来ないの」と怒ってしまうと、どんどん自信がなくなりうつ状態になり周辺症状(2次的に起こる症状)が出てしまい余計に生活に支障が出てしまいます。
必ずしも全ての日常生活動作が出来なくなるのではないため、現状何が出来て、何に介護を要するのか確認が必要になります。そして本人は本当に出来なくなって困っている心境であることを周囲の人が察して心理的にもサポートをする事が大切になります。

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